君の名は。の感想書いてもいいですか。
こんばんわ。
君の名はって最初聞いた時に幼い頃に見た鈴木京香のスカーフまいた姿が頭によぎるのは、昭和生まれの証拠、
やまでです。
すごく売れてロングランでまだやってるところもある映画『君の名は。』。
だいぶ前に観ましたが、ネタバレしないほうがよさそうだったので周りの人が観る迄感想を外に出さないでおこう、と思ったら思いのほか周りが観てくれず...
このままだと感想を言わないまま忘れそうだったので(そういう時ブログって便利ね)
誰も待っていない『君の名は。』感想(ネタバレある)をかきます。
まず、いいか悪いかでいうと良かったです。私は。
とっても良かったですよ。
新海監督作品は処女作から全部観てますが、そして最初の頃の新海作品が大好きな人からは今作は賛否両論のようですが
それはそれ。
これはこれ。
ってやつです。
どっちも違ってどっちもいいと思います。
新海作品にはどれにも「喪失」「切実さ」「憧れ」を強く感じる私ですが、今作はそれがより強く出ていると思います。というか、
『君の名は。』は紛れもないポスト震災映画です。
それはもう、シンゴジラと同じくらい。
恋愛要素よりも日本人を非常に讃歌した作品と感じました。
それは単純に作中に災害が出てくるとか、そういうことでもありますが、
主人公の「自分以外の存在を渇望する切実さ」が特に他の作品よりも顕著で、それは誰もの記憶にまだ残る3.11のあの時の感覚を思い出させるものになっていたのではないかと思ったのです。
それは亡き家族を探し続ける被災した方の姿にダブって見えました。
そういう強い喪失を知るすべての人への励ましなんだと思います。
ところで、今回の新海監督作品は、今迄の作風とは大きく変わったという評価が一般的です。
これは今迄の新海作品がほんとうの表現で、今回のは全然違う!ギャグとかいれすぎ!という評もあるようです。
私が個人的に思ったのは、
やっぱり映画は(アニメでも洋画でも日本映画でもなんでも)一人では完成しない。
ということです。
新海監督はその変態的な執着により処女作を一人で作画し完成させた事で有名ですが、今回は若手人気プロデューサーや、大手商社をやめてまで新海監督に映画を作らせたかった社長など、沢山の人のおかげで大ヒット作品が完成したのだと思います。
昔と同じ手法で今作を作っていたらこのクオリティには至らなかったでしょう。
よく少年漫画である、「最初は一人だった主人公が強くなる事によって気づいたら頼れる仲間に囲まれていた」的なストーリーです。
映画以外でも、世の中の会社をおこした人とかはみんな意外とこういう少年漫画的な要素でできてたりしますよね。
新海監督はフロドみたいなもんだってことですね。(たとえが漫画じゃないのかい)
あと、『君の名は。』の興行収入が延びている点は2世代間の影響(子供が観て、すすめられて親も観る。またその逆)があると言われていますね。
それと別に、ある中毒性があります。
それは何かというと、
単純に、綺麗な画が音楽に合わせてカットバックしていくのがキモチイイからです。
音楽に合わせ過ぎのきらいもありますが、それも新海監督の味です。
何も考えず、日本人なら誰しも学校の登下校中に、あるいは子供の頃に見た事がある「あ、綺麗」
という瞬間が音楽にあわせて変わるのに身を委ねるのは、キモチイイです。
ハマるひとにはめちゃくちゃハマることでしょう。
私ももう一度観に行きたくなってきましたね。